37歳都内在住、既婚女の日記

夫婦で自営業の妻。飲食店。1歳と0歳の姉妹の母。少々病み気味、西東京出身、東東京在住。プロテスタント。

小心者のお腹の中

飲食業を営んでいると、「ご予約」というものを頂きお席を準備することがあるのはとても馴染みのある事柄である。そして、頂く身としては非常に有り難いものだ。

 

そんな「ご予約」を、実はする事ができないという私の情けない腹事情についてが今回のテーマである。何故か。ズバリ「食べること」への予定立てが苦手なのだ。

 

お客様の話を伺っていると、予約を楽しみにしてました〜などなど大変嬉しいお言葉を聞くことがある。感謝と同時に尊敬の念が生まれる。「す、すごい…っこの方は2週間前から何月何日の何時からどこで何を誰と食べるかを決めても、元気に過ごせるのか…!」と。

 

私は不健康そうに見えて案外胃腸が丈夫な方で、多少期限が切れてしまったものでもそうそうお腹を下したりすることはないのだが、実はプレッシャーに思うことがあるとアホのように食べられなくなるのだ。そして何がプレッシャーになり得るかというと、「何月何日何時から、どこで何を食べる」と決まっていることなのである。

 

「ああ、どうしよう。その日食べられるかな」という思いで胸がいっぱいになり、あまり飲み食い出来なければ行く相手やお店の方に失礼だから絶対に万全に向かわねばなるまい!などと考え出し、もうそう考え出してる時点で胃がやられ始めるのである。

 

つい最近では過去にお世話になったお店が閉店とのことで、最後にお邪魔することになったのだが、自分で日時を決めておきながら「大丈夫かな…」と胃がやられ、前日まで食欲不振に陥っていた。おかげさまで当日は普通に食事をすることができたが。

 

どうも「残せない…!」という状況を想像するとそれだけでもう、腹が辛くなってくるのである。別に残すほど頼まなきゃ良い話なのだが、お相手が目上の方だったりしてご馳走される事になっていたりすると、もう約束したその瞬間から胃が弱る。我ながら本当につまらない性分だ。

 

そのわりに悩みや失恋とかでは食欲がなくならないタイプである。離婚したときですら普通にバクバク食べていた。私にとって、悲しみと食欲はあまり関係がない。

 

最近の私はこの世で最たる嫌いなものに君臨する歯医者に通っているため、毎週予約日がくる前夜は元気をなくしている。夕飯なんか食べてる場合ではない。2ヶ月通ってるのに毎週辛い。これまで生きてきた中でのプレッシャーの最高潮は開業時で、その時は食べられなすぎる日々が長くて何キロも痩せ、医者にまで行ったが、まあ普通に考えてこの時のプレッシャーは正常であろうから話は別だ。

 

何が言いたいかよく分からなくなってきたが、私と約束をした上で食事に行く方々よ、もし私があまり食べていなくても決して「口に合わないのかな」とか「何か怒ってる?」「具合悪いの?」とか思わないで欲しいのだ。是非スルーして下さい。そういう胃の人なのだ。

 

余談だが長女、次女共に妊娠中は壮大なイレギュラーな事態であった。いくらでも食えるぜ…!という食欲オバケ状態であったので、ランチなんか2人前くらい食べたい勢いであった。尚、そのせいで20キロも肥えたからこそ今体重が元に戻らず膝が痛くて困っている。